「制作費だけ見て契約したら、公開してから毎月請求が来るようになった」——ホームページを持ったあとで、こう戸惑う経営者の方は少なくありません。維持費・保守費の説明が契約前になかったことが原因です。
ホームページは、作って終わりではありません。公開したあとも、サーバー代や保守サポートなど、毎月・毎年かかるお金があります。ここを知らずに契約すると、あとで「聞いていない出費」に驚くことになります。
この記事では、ホームページの維持費・保守費用の相場を月額・年額の内訳で整理し、何にいくらかかるのか、どこまで頼むと妥当なのか、費用を抑える方法まで、現役のWeb制作者として正直にお伝えします。発注前にここを押さえておけば、あとで慌てずにすみます。
「制作費」と「維持費」は別物です
まず、いちばん誤解の多いところから。ホームページにかかるお金は、大きく2つに分かれます。ここを分けて考えると、見積もりの見え方が変わります。
| 種類 | いつ・何に | 支払い方 |
|---|---|---|
| 制作費(初期費用) | サイトを作るときに1回 | 一括(分割の場合あり) |
| 維持費(ランニングコスト) | 公開後もずっと | 毎月・毎年 |
制作費は「家を建てる費用」、維持費は「建てたあとの光熱費や点検代」だとイメージしてください。建てて終わりの持ち物ではないのがホームページです。制作費の全体像を先に知りたい方はホームページ制作の費用相場【全国・中小企業向け完全ガイド】もあわせてどうぞ。この記事は、そのうち「維持費」を深く掘り下げた内容です。
維持費の内訳と相場【月額・年額】
維持費は、大きく分けて「サイトを表示し続けるための費用」と「中身を守り・更新するための費用」の2種類です。まず、必ずかかる基本の3つから見ていきます。
1ドメイン代(年 1,000〜3,000円ほど)
「○○.com」のような住所にあたる部分の費用です。1年ごとの更新制で、種類(.com/.jp など)によって金額が変わります。新規取得は安く、更新時に値上がることがあるので、更新料も確認しておくと安心です。
2サーバー代(年 6,000〜20,000円ほど)
ホームページのデータを置いておく「土地」にあたる費用です。月額500〜1,500円ほどのレンタルサーバーが中小企業の定番。長期契約でひと月あたりが安くなるプランが多いです。
3SSL(暗号化通信) 多くは無料
URLを「https」にして通信を暗号化する仕組みです。今はほとんどのレンタルサーバーで無料版が標準提供され、一般的な企業サイトなら追加費用ゼロで足ります。ECサイトなど高いセキュリティが要る場合のみ、有料版(年5,000円〜)を検討します。
この基本3つだけなら、自社で管理する場合の維持費は月あたり1,000〜2,000円程度に収まります。「毎月何万円もかかる」というのは、次に説明する保守・運用サポートを頼んだ場合の話です。
💡 ポイント
ドメインとサーバーは、できるだけ自社名義で契約しておいてください。制作会社名義のままだと、あとで他社に乗り換えたいときに移せず、もめる原因になります(詳しくは後半の「落とし穴」で解説します)。
保守・運用費の相場は「頼む範囲」で決まる
維持費で金額が大きく動くのが、この保守・運用サポートです。「月いくら」は、どこまでを制作会社に頼むかで決まります。だから相場に幅があるのです。目安は次のとおりです。
| 頼む範囲 | 月額の目安 | 含まれる内容 |
|---|---|---|
| 自社で管理 | 約1,000〜2,000円 | ドメイン・サーバー代のみ |
| 最低限の保守 | 5,000〜20,000円 | サーバー管理・障害対応・軽微な修正 |
| 更新代行込み | 20,000〜50,000円 | 上記+定期更新・アクセス解析レポート |
| 集客支援込み | 50,000円〜 | 上記+SEO・改善提案・コンサル |
大事なのは、高い=良いではないということです。月5万円の集客支援プランも、更新の中身が「月1回ちょっと直すだけ」なら割高になります。逆に、まったく保守なしで放置するのも危険です。自社の状況に必要な範囲を選ぶのが、いちばん無駄のない払い方です。どこまで頼むか迷ったら、契約前に「毎月具体的に何をしてくれるのか」を書面で出してもらってください。
そもそも、なぜ維持費を払うのか
「表示されているだけなら、放っておいてもいいのでは?」と思うかもしれません。ですが、ホームページは公開後も静かに古くなっていくもの。保守は、その劣化を防ぐための費用です。制作の現場で、実際に何をしているかをお話しします。
放置すると起きること
保守を一切しないまま数年たったサイトで、実際によく起きるトラブルがこちらです。
とくに怖いのが1つ目です。WordPressなどで作られたサイトは、土台のソフトを更新せずに放置すると、乗っ取りや改ざんの標的になりやすくなります。ある日サイトが見知らぬ英語のページに書き換わっていた、というのは決して珍しい話ではありません。保守で毎月やっている「ソフトの更新確認」は、この入口をふさぐ作業です。地味ですが、これがあるかないかで安心感がまったく違います。
現場から一言
「更新なんて滅多にしないから保守はいらない」とおっしゃる方ほど、いざ表示が崩れたり乗っ取られたりしたときの復旧に、何倍もの費用と時間がかかっています。保守費は“何も起きないため”に払うお金だと考えると、必要性が見えてきます。
維持費を抑える3つの方法
とはいえ、払わなくていいお金まで払う必要はありません。質を落とさずに維持費を抑える、現実的な方法を紹介します。
① 自社で更新できる作りにしておく
いちばん効くのがこれです。文字の修正や画像の差し替えを自社でできる作りにしておけば、ちょっとした直しのたびに費用が発生しません。たとえばノーコードツール(プログラミング不要でWebサイトを作れる仕組み)のSTUDIOで作ると、テキスト修正や画像の入れ替えを社内でき、サーバーの保守やSSL、セキュリティ更新はプラットフォーム側で自動対応されます。当社もSTUDIOでの制作を得意としていて、保守費を「本当に必要なときだけ」に圧縮できるのが強みです。STUDIOの向き・不向きはSTUDIOでホームページを作るメリット・デメリットで詳しく解説しています。
② 保守は「必要な範囲」だけに絞る
フルサポートの高額プランが常に必要なわけではありません。更新頻度が少ないなら、月1回のソフト更新確認とトラブル時対応を含む「最低限の保守」で十分なことが多いです。使わない機能に毎月払っていないかを一度見直してください。
③ サーバー・ドメインは自社名義で契約する
ドメインとサーバーを自社名義で持っておくと、制作会社を変えても引っ越しがスムーズです。名義が制作会社のままだと、乗り換え時に移管費用を請求されたり、そもそも渡してもらえなかったりします。自分の資産は自分の名義で——これが将来の余計な出費を防ぐ基本です。
※「いまの保守費、うちには高すぎない?」という見直しのご相談だけでも、無料でうかがえます(乗り換え前提でなくて大丈夫です)。
自分で管理する場合とプロに任せる場合
維持・保守を自社でやるか、プロに任せるか。どちらが正解ということはなく、社内の体制と、サイトに求める役割で分かれます。
⭕ 自社管理に向いている場合
更新の頻度が少ない、社内にパソコン操作に慣れた人がいる、名刺代わりの案内ページで十分。こうしたケースなら、ドメイン・サーバー代だけの月1,000〜2,000円でも運用できます。
🔧 プロに任せたほうがいい場合
ホームページから問い合わせや集客につなげたい、セキュリティのトラブルは避けたい、本業が忙しく管理まで手が回らない。安心と成果を優先するなら、保守は任せたほうが結局は安く上がります。
維持費を「もったいない出費」と感じるか「安心料」と感じるかは、ホームページに何を期待するか次第です。集客や信頼獲得の役割を持たせるなら、動き続けてこそ意味があるもの。作り直しやリニューアルを検討している方は、維持のしやすさも設計段階で決まるので、サイトリニューアル時にチェックするべきポイントもあわせてご覧ください。
契約前に確認したい「維持費の落とし穴」
最後に、公開後のトラブルを避けるために、契約前に必ず確認してほしい3点をまとめます。ここを見落とすと、あとで「こんなはずでは」となりがちです。
とくに「初期費用0円・月額○円」のように、制作費を月々の維持費に上乗せしている契約は注意が必要です。総額でいくらになるか、途中でやめられるかを必ず確認してください。安さの裏側を詳しく知りたい方は失敗しないホームページ制作会社の選び方もどうぞ。契約前に維持費の中身まで説明してくれる会社は、それだけで信頼できます。
維持費コミで総額いくら?から相談できます
「制作費だけでなく、公開後に毎月いくらかかるのか」を、契約前にはっきりさせておきたい——そのご相談から歓迎です。維持費を抑える作り方も含めて、費用感を無料でお伝えします。いきなり発注でなくて大丈夫。オンラインで全国対応、しつこい営業もしません。
Studio Experts加盟/建築・人材などの制作実績、士業・飲食の制作サンプルあり・オンライン相談で全国対応
よくある質問
Q維持費は、最低いくらから運用できますか?
ドメイン・サーバー代だけの自社管理なら、月あたり1,000〜2,000円程度から運用できます。保守サポートを頼む場合は、範囲に応じて月5,000円〜が目安です。
Q保守契約は必ず結ばないといけませんか?
義務ではありません。ただし放置するとソフトの更新漏れによる乗っ取りや表示崩れのリスクがあります。更新が少ない場合でも、最低限の保守は入れておくと安心です。
Qいまの制作会社の保守費が高い気がします。乗り換えられますか?
可能です。ただしドメイン・サーバーの名義や、データの引き継ぎ条件を確認する必要があります。契約書の解約・引き継ぎ条項を先に確認してから進めてください。
Q維持費を安くする、いちばんの方法は何ですか?
自社で更新できる作りにしておくことです。文字や画像の修正を社内でできれば、更新のたびの費用が発生しません。設計段階で「自社で運用できるか」を決めておくのが効果的です。
参考情報
- ドメインの料金・種類一覧(お名前.com)(ドメイン取得・更新料の目安)
- 独自SSLの料金(エックスサーバー)(無料SSL・有料SSLの違い)
- 情報処理推進機構(IPA)情報セキュリティ(Webサイト改ざん・更新の重要性)
関連記事
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- STUDIOでホームページを作るメリット・デメリット
- 失敗しないホームページ制作会社の選び方|見積もりで見る7つの点
- サイトリニューアル時にチェックするべきポイントや手順
まとめ
ホームページの維持費は、ドメイン・サーバー代だけの自社管理なら月1,000〜2,000円程度、保守サポートを頼むと範囲に応じて月5,000円〜が目安です。金額の幅は「どこまで頼むか」で決まります。高いプランが良いわけでも、放置していいわけでもありません。
大切なのは、契約前に「公開後の総額」と「保守の中身」をはっきりさせておくこと。ドメイン・サーバーを自社名義にし、自社で更新できる作りにしておけば、維持費は無理なく抑えられます。「うちの場合、公開後に毎月いくらかかるのか」「いまの保守費は妥当か」と迷ったら、現状をうかがいながらお気軽にご相談ください。維持費コミの費用感を、無料でお伝えします。