STUDIOとWordPress、どっちで作る?|違いと向き不向きを制作者が比較

「STUDIOとWordPress、結局どっちがいいんですか」。制作のご相談で、必ずと言っていいほど出てくる質問です。

調べると、どちらの記事にも良いことが書いてあります。ノーコードは簡単、WordPressは自由度が高い。それは事実なのですが、「うちはどっちなのか」までは書いていないことがほとんどです。

この記事では、どちらでも作れる立場の制作者として、実務で使っている判断の基準をそのままお伝えします。専門用語は最小限にして、決め方まで持っていける形で書きました。

📋 この記事でわかること

  • 2つの仕組みの違い(借りる/自分で持つ)
  • 公開したあとに差が出る、更新と管理の手間
  • 初期費用ではなく5年分で見た費用の比べ方
  • あとから乗り換えられるのか、迷ったときの決め方

先に結論:この3つの質問で、だいたい決まります

細かい機能比較の前に、実務ではこの3つをうかがいます。ここが決まれば、8割方は答えが出ます。

① 公開したあと、誰が更新しますか?

社内に詳しい人がいない・自分で直したい → STUDIO寄り/担当者がいる、または更新は業者に任せる → どちらでも可

② 記事やお知らせを、どれくらい増やしますか?

年に数回のお知らせ程度 → STUDIO寄り/ブログで検索流入を本気で狙う、数百ページになる → WordPress寄り

③ 将来やりたいことは決まっていますか?

ネット販売・会員機能・予約システムを本格的に載せたい → WordPress寄り/会社案内とお問い合わせが中心 → STUDIO寄り

逆に言うと、「見た目のきれいさ」で選ぶ必要はありません。どちらもきれいに作れます。デザインの差は、ツールではなく作り手の差です。

STUDIOとWordPressは、そもそも仕組みが違う

ここを押さえておくと、あとの話が全部つながります。2つは同じ「ホームページの作り方」ですが、成り立ちがまったく違います。

STUDIOは、月額を払って使うサービスです。サーバーもセキュリティ対策も、運営会社側で面倒を見てくれます。マンションを借りるイメージに近いです。WordPressは、無料で配布されているソフトを、自分で借りたサーバーに置いて動かします。土地を借りて家を建てるイメージです。建てたあとの管理は自分持ちになります。

比べる点 STUDIO WordPress
サーバーの用意 不要(込み) 自分で契約する
更新作業 画面を見ながら直せる 管理画面から入力する
セキュリティ対応 運営側が担当 自分(または業者)が担当
機能の拡張 用意された範囲の中で プラグインでほぼ何でも
大量のページ 中小規模が得意 数百ページでも対応
やめたときの持ち出し 文章・画像は取り出せる データごと移せる

プラグインというのは、WordPressに機能を後付けする部品のことです。予約フォームでもネットショップでも、部品を足せば実現できます。この自由度がWordPressの最大の強みで、同時に管理の手間が増える理由でもあります。

いちばん差が出るのは「公開したあと」です

制作の相談では作るときの話に集中しがちですが、実際に差が出るのは公開してからです。ここが、私がいちばんお伝えしたい部分です。

更新のしやすさ:自分で直せるかどうか

STUDIOは、完成した見た目のまま文字や写真を差し替えられます。「料金を変えたい」「臨時休業を出したい」を、社長さんご本人がスマホから直せる状態にできます。

WordPressも管理画面から更新できますが、見た目の崩れが怖くて触れなくなるケースをよく見ます。結果として、ちょっとした修正のたびに業者へ連絡することになり、月額が積み上がっていきます。更新頻度が低い会社ほど、この差は効いてきます。

放っておいたときの壊れ方が違う

WordPressは、本体とプラグインの更新を続ける必要があります。更新を止めたまま放置すると、脆弱性(ぜいじゃくせい=プログラムの弱点)を突かれて、サイトを改ざんされることがあります。実際、更新が2年止まっていたサイトを引き継いで、不審なファイルが見つかったことがあります。

STUDIOはこの部分を運営会社が見てくれるので、放置しても壊れにくい。ただし月額を止めるとサイトが公開停止になります。どちらにもリスクはあり、性質が違うだけだとご理解ください。

💡 ポイント

どちらを選んでも、ドメイン(サイトの住所)は自社名義で契約してください。ここさえ自社で持っていれば、将来どちらへ移っても同じURLを使い続けられます。制作会社名義になっていると、移るときに揉める原因になります。

費用は「初期」ではなく5年分で比べてください

見積もりを比べるとき、初期費用だけを見てしまう方が多いのですが、ホームページは公開してからのほうが長い付き合いです。5年で見ると、印象が変わります。

かかるもの STUDIO WordPress
毎月かかるもの STUDIOの利用料(法人向けBusinessプランで年払い月額3,980円・月払い5,460円/2026年8月時点) サーバー・ドメイン代で月1,000〜2,000円程度
保守を頼む場合 更新代行を頼むなら別途 本体・プラグイン更新を含め月5,000〜20,000円程度
修正のたびの費用 自分で直せる範囲は0円 依頼するなら都度発生

ざっくり言えば、STUDIOは月額そのものは高めでも、保守と修正の費用が乗りにくい。WordPressは月額の下限は安いものの、保守を任せると積み上がります。自社で管理できる人がいるかどうかで、5年の総額はひっくり返ります。

維持費の内訳はホームページの維持費・保守費用の相場で細かく分解しています。制作費そのものの相場はホームページ制作の費用相場をご覧ください。

※「うちの場合はどっちが安く済む?」という試算だけでも、無料でご相談いただけます(相談だけでも大丈夫です)。

向いているのは、こんな会社です

ここまでを踏まえて、実際にどちらをおすすめすることが多いかをまとめます。当てはまる項目が多いほうを選べば、大きく外しません。

⭕ STUDIOが向いている

  • 社内にWebに詳しい人がいない
  • 10〜30ページ程度の会社案内・店舗サイト
  • お知らせや料金を自分たちで直したい
  • サーバー管理やセキュリティ対応に時間を割きたくない
  • デザインにこだわりたい(表現の自由度は高いです)

⭕ WordPressが向いている

  • ブログや事例を継続的に増やして検索流入を狙う
  • ページ数が多い、または今後大きく増える
  • ネットショップ・会員機能・複雑な予約を載せたい
  • 社内に担当者がいる、または保守を任せる前提
  • すでにWordPressで運用していて、資産を活かしたい

ひとつ補足させてください。当社はSTUDIOの認定パートナー制度であるStudio Expertsに加盟していますが、だからといって全部STUDIOでお作りするわけではありません。記事を増やして集客したい会社にはWordPressをおすすめします。道具は目的に合わせるものです。

「あとから乗り換えられますか?」への答え

これもよく聞かれます。結論から言うと、乗り換えはできます。ただしデザインは作り直しになります

持ち出せるのは、文章・画像・ドメインです。ページの見た目は、それぞれの仕組みに合わせて作られているため、そのままの形では移せません。つまり乗り換えは「引っ越し」ではなく「建て直し」に近い作業になります。

だからこそ、最初の選択が大事です。とはいえ、悩みすぎる必要もありません。3年後に事業が大きく変わっていたら、そのときは作り直しが正解になることもあります。いま決められる範囲で選んで、ドメインだけ自社で持っておく。これがいちばん損の少ない進め方です。

迷ったときの決め方【4ステップ】

最後に、実際に判断するときの順番をまとめます。上から順に答えていけば、自然と絞り込めます。

1
目的を書き出す
問い合わせ増か・採用か・信頼か
2
更新する人を決める
社内か・業者か・誰も無理か
3
5年分で費用を出す
初期+月額+修正費で比べる
4
両方できる会社に聞く
片方しか扱えない相手は要注意

4番目が意外と大事です。片方しか作れない会社に聞けば、当然そちらを勧められます。両方を扱っている相手に、目的を伝えたうえで相談してください。制作会社の見極め方は失敗しないホームページ制作会社の選び方にまとめています。

どっちで作るべきか、一緒に決めませんか

「更新は誰がやるのが現実的か」「5年でいくらになるか」。この2つが決まれば答えは出ます。当社はSTUDIO・WordPressの両方でお作りしているので、どちらかに寄せた提案はしません。目的をうかがって、向いているほうを無料でお伝えします。いきなり発注でなくて大丈夫です。

無料で制作の相談をする →

Studio Experts加盟/建築・人材などの制作実績、士業・飲食の制作サンプルあり・オンライン相談で全国対応

よくある質問

QSEO(検索で上位に出やすくすること)に強いのはどちらですか?

どちらでも上位表示は狙えます。差がつくのはツールではなく、記事の中身と更新の継続です。ただし記事を大量に増やしていく運用なら、管理のしやすさでWordPressに分があります。

QSTUDIOの月額を払い続けられなくなったらどうなりますか?

プランを解約すると、独自ドメインでの公開は止まります。ドメインを自社名義で持っていれば、別の方法で作り直して同じURLで再公開できます。契約前に、ドメインの名義だけは必ず確認してください。

QいまWordPressで作っています。STUDIOに移すべきですか?

問題なく運用できているなら、急いで移す理由はありません。移行はデザインの作り直しになるためです。「更新が怖くて何年も触れていない」「保守費だけ払い続けている」場合は、作り直しを検討する価値があります。

Q制作費が安いのはどちらですか?

同じ内容なら、大きくは変わりません。強いて言えば、サーバーの設定作業が不要なぶんSTUDIOがやや軽くなることがあります。ただし総額を左右するのは、ツールよりページ数と原稿・写真の準備量です。

参考情報

関連記事

まとめ

STUDIOとWordPressの違いは、機能表を見比べても答えは出ません。決め手になるのは「公開したあと、誰がどれくらい更新するか」です。自分たちで直したい中小規模のサイトならSTUDIO、記事を増やして集客したい・機能を拡張したいならWordPress。この線引きで、ほとんどの場合は決まります。

費用は初期だけでなく5年分で比べてください。STUDIOは月額が高めでも修正費が乗りにくく、WordPressは月額の下限が安くても保守で積み上がります。そしてドメインだけは必ず自社名義で。ここさえ守れば、将来どちらへ移ることになっても損をしません。

「うちはどっちなんだろう」と迷ったら、現状をうかがって向いているほうをお伝えします。両方でお作りしているので、片方に寄せた提案はしません。費用感も進め方も、無料でお伝えします。