「相見積もりで負けることが増えた」「金額しか見られていない気がする」。リフォーム会社を営む方から、よくうかがう悩みです。
リフォームは、新築とお客様の動き方がまったく違います。ほとんどの方が3社前後に声をかけて比べます。しかも、訪問販売のトラブルをニュースで見て、警戒したうえで問い合わせてきます。この2つが、リフォーム会社のホームページを難しくしています。
この記事では、相見積もりで比較される前提の設計・不信感をほどく見せ方・ビフォーアフターの出し方・費用相場を、現役のWeb制作者の目線でまとめました。
リフォームは「3社に声をかけられる」前提で設計する
まず、新築との違いを押さえてください。ここがリフォーム会社のサイト設計の出発点になります。
比較されること自体は、止められません
新築を建てる方は、住宅展示場やハウスメーカーを回りながら数か月かけて決めます。一方リフォームは、「お風呂を替えたい」と思い立ってから、数週間で3社に見積もりを頼むのが普通です。金額の桁も違うので、比較のハードルが低いのです。
ここで「うちだけに頼んでほしい」と考えても仕方ありません。比べられる前提で、比べたときに残る材料を置いておく。この発想に切り替えたほうが結果が出ます。
残るのは、金額ではなく「何をどこまでやるか」が分かる会社
3社の見積書を並べたお客様は、たいてい混乱します。金額が違うのは分かっても、その差が何なのか読めないからです。給湯器の型番、下地の処理、既存の撤去費、養生。ここを事前に説明している会社は、見積書を見る前から信頼されます。
実際、制作のご相談で「うちは他社より高い」とおっしゃる会社ほど、理由をきちんと書けば選ばれています。安さで勝てないなら、何にお金がかかっているかを開示するのが正攻法です。
3社を探す
サイトで会社を絞る
現地調査・見積もり
青く塗った部分が、ホームページの仕事です。見積もりを取る3社に入れるかどうか。ここが勝負で、金額の勝負はそのあとに来ます。
訪問販売への警戒を、先にほどく
リフォーム業界ならではの事情がここです。お客様は、警戒した状態でサイトを見ています。「点検させてください」と訪ねてくる業者や、不安を煽って契約を迫る手口が繰り返し報道されてきたためです。住宅リフォームは、消費生活センターへの相談が多い分野でもあります。
まっとうに仕事をしている会社ほど、この警戒はもらい事故のようなものです。ですが、ほどくのは自分の側からしかできません。次の項目を、探さなくても見える場所に置いてください。
1会社の実在が分かる情報
所在地(地図つき)、固定電話、代表者名、設立年。事務所の外観写真があると効きます。訪問販売を警戒している方は、まず「この会社は本当にそこにあるのか」を確かめます。
2許可・登録・保険
建設業許可を持っているなら番号を明記してください。小規模な工事だけなら許可は必須ではありませんが、持っていることが分かるだけで安心材料になります。あわせて、工事保険やリフォーム瑕疵保険の加入状況も書けるなら書いてください。
3職人・スタッフの顔
家に上がる仕事です。誰が来るのか分かるだけで、依頼のハードルが大きく下がります。とくに一人暮らしの高齢者やご夫婦だけの世帯では、ここを見て決める方がいます。
4「しつこい営業はしません」と書く
現地調査を頼んだら断りにくくなるのでは、という不安は根強くあります。その場で契約を迫らないこと、見積もりだけで終わって構わないことをはっきり書いてください。書けるなら、断り方まで添えると親切です。
※「いまのサイトで不安がほどけているか」を見てほしい、という段階でも、無料でご相談いただけます(相談だけでも大丈夫です)。
ビフォーアフターは、金額と工期を添えて出す
リフォーム会社にとって最強のコンテンツが、施工前後の写真です。ただ、並べるだけでは弱い。写真の横に金額と工期がないと、問い合わせにはつながりません。
読んでいる方が知りたいのは「きれいになった」ことではなく、自分の家だといくらで、何日かかるのかだからです。写真だけの施工例は、眺めて終わります。
1件あたり、次の5つを添えてください。
- ご相談のきっかけ:「浴室が寒い」「タイルが割れた」など、実際の言葉で
- ご提案した内容と、その理由:なぜその工事にしたか
- 費用:総額。難しければ「80万円台」でも構いません
- 工期:何日かかったか
- 住みながらできたかどうか:これが意外なほど読まれます
最後の項目は、制作の現場でよく追加をお願いする部分です。「工事中どうやって生活するのか」は、問い合わせ前のいちばん大きな不安のひとつです。お風呂が何日使えないのか、在宅が必要か、音が出る時間帯はいつか。ここが書いてある会社は、それだけで一歩前に出ます。
💡 掲載前に、お施主様の許可を
施工事例は個人のお宅です。写真の掲載可否と、どこまで書いてよいかを確認してください。住所は市区町村までにとどめ、表札や車のナンバー、窓の外の景色で場所が特定されないかも見ておくと安全です。
「リフォーム費用」ではなく、工事ごとの単価帯を出す
費用ページの作り方にも、リフォーム特有の事情があります。ひとくちにリフォームと言っても、10万円の工事から1,000万円のフルリノベーションまで幅がありすぎるからです。
「リフォーム費用」で一括りにすると、誰にも刺さりません。工事の種類ごとに分けて、それぞれの目安を出してください。よくある区分は次のとおりです。
| 工事の種類 | サイトでの見せ方 |
|---|---|
| 水まわり(浴室・キッチン・トイレ) | 設備のグレード別に3段階で出す |
| 外壁・屋根 | 塗料の種類と坪数で変わることを明記 |
| 内装(クロス・床) | 単価(1平米・1帖あたり)で出す |
| フルリノベーション | 事例ベースで総額を見せる |
もうひとつ、使える補助金や制度への言及も効きます。住宅の省エネ改修や、介護保険の住宅改修費の支給など、条件に合えば負担が下がる制度があります。制度は年度で内容が変わるため、金額を断定せず「対象になる場合があります。最新の条件は公式でご確認ください」と書き、公式サイトへリンクしておくのが安全です。
リフォーム会社のホームページ制作の費用相場
制作費の目安です。施工事例のページをどう作るかで金額が変わります。
| 内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 会社紹介+施工事例が数件 | 30万〜60万円 |
| 工事種別ページ+事例を自社で追加できる仕組み | 60万〜100万円 |
| 取材・撮影を入れて作り込む | 100万〜150万円 |
| 集客・更新運用まで任せる | 150万円〜 |
おすすめは2番目の帯です。リフォームは事例が資産になるので、自社で追加していける作りにしておくと、年々強くなります。逆に、事例の追加を毎回外注する形にすると、更新が止まりがちです。
新築中心の会社向けの話は工務店・建築会社のホームページ制作ガイドにまとめています。料金の内訳はホームページ制作の費用相場、発注前に用意するものは依頼する前に準備するものをご覧ください。
3社に入るサイトにするところから、ご一緒します
「相見積もりで金額しか見られていない」と感じているなら、直す余地があります。いまのサイトを拝見して、比べられたときに残る材料が置けているかを無料で整理してお伝えします。他社さんが作ったサイトでも構いません。しつこい営業はしません。
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よくある質問
Q施工事例は何件くらい載せればいいですか?
公開時点で10件ほどあれば形になります。数より、工事の種類がひととおり揃っていることが大事です。水まわり、外壁、内装がそれぞれ数件ずつあると、読んだ方が自分の工事を想像できます。
Q金額を出すと、安い会社に流れませんか?
出さないほうが問い合わせは減ります。金額が読めないと、そもそも候補に残らないからです。安さで勝てない場合は、何にお金がかかっているかを併記してください。理由が分かる高さは、納得されます。
Q施工前の写真がきれいに撮れていません。
問題ありません。むしろ生活感のある施工前写真のほうが、読む人は自分の家と重ねられます。今後のために、現地調査のときに数枚撮る習慣をつけておくと、事例が自然に増えていきます。
Q公開までどれくらいかかりますか?
工事種別ページと事例を含めて2〜3か月が目安です。時間がかかるのは事例の原稿と写真の整理なので、着手前に手持ちの写真をまとめておくと短縮できます。
参考情報
- 国民生活センター(公式)(住宅リフォームの相談事例)
- 住宅リフォーム推進協議会(公式)(制度・支援制度の検索)
- 国土交通省 建設業許可の情報(許可制度の確認)
- IT導入補助金(公式)(制度・公募の確認)
関連記事
- 工務店・建築会社のホームページ制作ガイド|費用相場と施工事例の見せ方【全国版】
- ホームページ制作の費用相場【全国・中小企業向け完全ガイド】
- ホームページ制作の見積書の読み方|項目別チェックと相見積もりの比べ方
- ホームページ制作を依頼する前に準備するもの|原稿・写真・素材のチェックリスト
- Googleビジネスプロフィールの整え方|地図で見つけてもらうための基本
まとめ
リフォーム会社のホームページ制作費は、会社紹介と事例数件で30万〜60万円、工事種別ページと事例を自社で追加できる仕組みまで含めて60万〜100万円が目安です。
設計の出発点は、3社に声をかけられる前提に立つことです。比較そのものは止められないので、比べられたときに残る材料を置く。工事ごとの単価帯を出し、ビフォーアフターには金額と工期、そして住みながらできたかどうかを必ず添えてください。
そしてリフォームには、訪問販売への警戒という業界固有の逆風があります。会社の実在が分かる情報、許可や保険、職人の顔、そして「しつこい営業はしません」の一文。まっとうにやっている会社ほど、ここを書くだけで印象が変わります。何から手をつけるか迷ったら、いまのサイトを見ながら一緒に整理します。